あるときはITコンサルタント、あるときはキャンプ評論家、あるときはグルメレポーター、あるときは歴史マニア、そしてあるときは古典文学教師という得体の知れない男の創作練習帳です。
今、石が流行っているようですね。

スピリチュアルなんだそうです。

石に魂が、なんて思いますが。

実は、ぼくはもう30年以上前の小学校高学年の時に、石を集めるのが趣味でした。今思うと、進んだ子供でした。

宝石というよりは、鉱物に興味があったのです。

花崗岩とかチャートとか、つるつる、ピカピカしてるのが好きでした。

ところが、この事件を境に、パタッとやめてしまったのです。


夏休みだという記憶があるので、お盆のときでしょう。

天王寺にある父方のお墓へお参りをしました。

お花をあげて、線香をあげて、水をまいて、それで帰ればなんともなかったのです。


キリスト教のお墓がありました。

日本のお墓は、墓石をそびえさせる形にしますが、キリスト教のは天に向けておいてあります。半分埋めて。

子供心に珍しく、じっと観察しました。

すると、お墓の横に、なめらかな形の石が落ちていました。

お墓の飾りとかそういうものではなく、自然の石でした。色はグレーだったと思います。

格別きれいというわけでもないのですが、薄く磨いている感じの形に心を惹かれて、ポケットに入れてしまいました。

年寄りもいるので、帰りはタクシーでした。タクシーの中で、すでに悪寒がしてきました。

おじいさんの家についたら、もうフラフラでした。

高熱です。すぐに布団を敷いてもらいました。

夜になっても、なかなか熱がひきません。

おばあさんがやってきて、

「あんた、なんか墓から拾ってきたんとちがうか?」

と聞くので、石の話をしました。

「ああ。それや。あかんで。一緒に川まで流しにいこ」

熱があるのに、車に乗せられて、神崎川にかかる橋の上から、石を投げさせられました。

家に帰ったときには、熱がひいていました。

テーマ:ノンフィクション - ジャンル:小説・文学


管理者にだけ表示を許可する
http://toppako.blog117.fc2.com/tb.php/6-be60a6c5
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
// HOME // 
Powered By FC2ブログ. copyright © 2005 突破口のショートショート all rights reserved.